建築一式工事とは

建築一式工事とは、総合的な企画、指導、調整のもとに建築物を建設する工事を言い、補修、改造又は解体する工事を含むとされています。

ここに建築物とは、土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む)とされます。

建築一式工事の例としては、一棟の住宅建設など、一式工事として請け負うもの。建築確認を必要とする増改築などが挙げられます。

この「総合的な企画、指導、調整のもとにする工事」とは、施工計画の総合的な企画、工事全体の的確な施工を確保するための工程管理及び安全管理、工事目的物、仮設物、工事材料等の品質管理、下請負人間の施工の調整、下請負人に対する技術指導、監督等が必要な建設工事をいうものとされています。

このため、基本的には、元請業者の立場で複数の下請業者を指導等し、総合的にマネージメントする事業がこれに該当します。

注意点-専門工事との関係

建築一式工事は、他の専門工事と異なり、総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物または建築物を建設する工事であり、複数の専門工事を有機的に組み合わせて建設工事を行うような場合の業種となります。

すなわち、一式工事と専門工事はまったく別の許可業種であり、一式工事の許可を受けたからと言って、他の専門工事を請け負うことはできません。

例えば、建築一式工事の許可を受けたからといって、直ちに大工工事を請け負うことはできません。

このように他の専門工事を請け負うためには、許可を要する工事であれば、その専門工事業の許可を別途取得する必要があります。

他の業種との区分について

ビルの外壁に固定された避難階段を設置する工事は「消防施設工事」ではなく、建築物の躯体の一部の工事として「建築一式工事」又は「鋼構造物工事」にあたります。

許可取得の要件

1.経営業務の管理責任者がいること

経営業務の管理責任者とは、法人の場合は常勤の役員、個人事業主の場合は事業主本人や支配人で、経営業務を総合的に管理し、執行した経験等を持つ者をいいます。

土木工事業の経営業務の管理責任者となるためには、原則として、土木工事業について5年以上の経営業務の管理責任者としての経験を有するか、土木工事業以外の業種に関し6年以上の経営業務の管理責任者としての経験を有していることが必要となります。

→経営業務の管理責任者の一般的説明

2.専任技術者が営業所ごとにいること

専任技術者とは、当該業務について専門的な知識や経験を持つ者で、営業所でその業務に専属して従事する者をいいます。

一般建設業許可で専任技術者となれる者

一定の資格を有する者

建設業法(技術検定)

・1級建築施工管理技士

・2級建築施工管理技士(種別-建築)

建築士法(建築士試験)

・1級建築士

・2級建築士

指定学科卒業+一定の実務経験のある者

・建築学

・都市工学

のいずれかに関する学科を卒業し、かつ、以下の期間の実務経験がある者

・大学(高等専門学校・旧専門学校を含む)卒業後、建築一式工事について3
 年以上

・高校(旧実業学校を含む)卒業後、建築一式工事について5年以上

→専任技術者の一般的説明

実務経験

建築一式工事について、10年以上の実務経験がある者

→実務経験について

国土交通大臣の認定

国土交通大臣が、個別の申請に基づき認めた者

特定建設業許可で専任技術者となれる者

一定の資格を有する者

建設業法(技術検定)

・1級建築施工管理技士

建築士法(建築士試験)

・1級建築士

国土交通大臣の認定

国土交通大臣が、個別の申請に基づき認めた者

3.請負契約に関して誠実性があること

許可を受けようとする者が請負契約に関して不正または不誠実な行為をするおそれがない者でないことが必要となります。

→請負契約に関する誠実性の要件について

4.請負契約を履行するに足る財産的基礎または金銭的信用を有していること

一般建設業の場合

純資産の額が500万円以上あるか、500万円以上の資金調達能力があることが必要となります。

特定建設業の場合

以下の①~④のすべてを満たすことが必要です。

①欠損の額が資本金の額の20%を超えていないこと

②流動比率が75%以上あること

③資本金が2000万円以上あること

④純資産の額が4000万円以上あること

→財産的基礎・金銭的信用の要件について

5.欠格要件に該当しないこと

許可を受けようとする者(法人の役員等を含む)が欠格要件に該当しないことが必要となります。

→欠格要件について

あわせての取得を検討したい業種

・1級建築施工管理技士で取得可能な業種

・管